ミズヒ沢左岸尾根〜鍋割山〜小丸尾根


三廻部の部落から大倉尾根と鍋割山稜

【日 時】 2006年12月24日(日)  単独   晴れ      
【コース】 自宅7:45〜表丹沢県民の森9:15〜二俣10:05〜P928・11:10〜稜線12:30〜鍋割山13:00 13:30〜小丸尾根分岐14:15〜二俣15:30〜表丹沢県民の森16:00〜自宅17:30 
【資 料】  2万5千分の1地形図 「大山」 
【始めに】 「菰釣山〜大栂〜富士見峠〜地蔵平〜城ヶ尾峠」を今年中にと思っておりましたが、23日はクリスマスで両親兄弟が集まり夜遅くなってしまいました。またの楽しみに取っておきます。
天気が良さそうなので、ゆっくり出発できるM−Kさん「丹沢ヤブ尾根推薦コースNO1」ミズヒ沢左岸尾根をやらせていただきました。 途中には弥七沢ノ頭を思わせる、ブナの林がありました。

ミズヒ沢左岸尾根には道標はありません。また、道が不明確であり、
読図により現在位置を想定し、適切なルート選択が必要です。


GPS軌道

カシミール3DとハンディGPSを使用して作成した「GPS軌跡」のページです。軌道が切れたり飛んだりしていますが、
修正してありません。そのような場所は、
衛星の電波を受信できない杉林のような場所です。
また、軌道は、1分隔で記録しております。また、画面の大きさに合わせて縮小していますので、
正確な縮尺はわかりませんがおおよそ50000分の1程度です。


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第87号)




厚木方面から大倉入口を過ぎ、堀西のバイク屋のある信号を右折して、四十八瀬川を渡り、右折すると三廻部部落に入ります。

正面に大倉尾根や花立・鍋割方面がきれいに見える場所で、車を止めて鍋割山を探すが山頂部はどこだかわからない。

道標がある場所で右折し、四十八瀬川右岸の林道に入ると、すぐに病院(精神科)がある。
その先の道路わきに花束が供えてある。

そうだ先日林道で変死体が発見されたとのニュースを聞いた。

     
    林道から鍋割山稜を見る


鍋割山に行く時はいつも利用する、「表丹沢県民の森」の駐車場はすでに満車で、枠外に車止めて出発準備をしていると、もう下山して来た人がいる、その後に車を入れ直す。

朝の散歩で、7時に出発し、「県民の森」を2時間かけて歩いて来たとのこと。

四十八瀬川から勘七ノ沢が分かれる二俣にも、四十八瀬川左岸林道で入ることが出来き、多くの車が駐車している。



   
    四十八瀬川本沢を渡り尾根に取付く


すぐ先のゲートを越えると小丸への道標があり、ミズヒ沢左岸尾根はさらに林道を進む。

まだ早い時間なのに、多くの下山者とすれ違う、昨夜鍋割山荘に宿泊したのだろうか? 

本沢を渡った先で、尾根先端の植林地内で仕事道を探すが道は無かった。

急な植林地をジグザグに登る、良くある植林地内のパターンだ。

その急な部分をハアハア言って登る。足場が悪くさらにキツイ。

     
      尾根の取付き (道は無し)



(余談)

沢登りでは、稜線直下や山頂手前が急だが、尾根を下ると、その逆で最後の林道に下りる部分が急だ。

最後の部分は、出来るだけゆるやかに林道に下りる尾根が望ましいが、いつも選べるわけではない。最後の尾根には注意。



その急坂も緩めば尾根形となり、尾根に乗れば急・平坦・急・平坦と続くパターンが多いが、急・急・急の時もある。








   

   
    標高780m少し傾斜が緩む位置



(余談)地図読みの話し

尾根を下る場合は、「傾斜が緩み平坦となり小ピークがあれば、そこから支尾根が分岐する場合が多い」。地図読み講習会での話し。

尾根の下りで難しいのは、広い大きな尾根から支尾根が分岐する時で、なかなか尾根形にならない場合は、最初から方向を間違えており、早めに戻り、最初からやり直したほうがよい。

下り過ぎると登り返すのがいやになり、無理なトラバースをして怪我をする。

未知の尾根を下る場合は、事前に地形図で難しい尾根の分岐をチェツクしておくことが必要で、それでも失敗する場合がある。

問題は、コンパスで方向を出す場所で、ピークであれば一段高い場所でないと方角がずれる。

MーKさんではないが、未知の尾根は自信が無ければ下らない方がよい。




植林地が終わり自然林が出てくれば、M−Kさんが登られたミズヒ大滝からの尾根と合流するP928ピークに近い。

木は小さいが、ピーク手前に綺麗なブナ林があった。

ピークからは尾根がはっきりし人が歩いた跡も出てくる。



    
     P928手前雰囲気のいい場所



(余談)

GPSには、高度計がついており、複数の人口衛星からの信号を受け計算された高度が表示される。気圧を利用した高度計より、天候に左右されず正確な気がする。

尾根上であれば、地形図で標高を読めば現在位置がおおよそつかめる。

GPSは当然現在位置も表示される、3つ以上人口衛星の電波が必要で、受けた電波から計算された「北緯35度26分01秒」「東経138度55分38秒」と数字が表示される。

人口衛星の個数が多い程、より正確な位置が計算され最もよいもので誤差は6mです。

北緯・東経の数字から地図上で位置を想定するには、地形図にあらかじめ分の線を引いておく必要があり、秒の単位は、マップポインターという定規を使用し計ります。

GPSは、歩いた軌道を記録するためと高度を見るのが通常で、位置を調べることはめったにありませんが、あれば心強い物です。
通常は地形図とコンパスで歩き、難しい尾根の分岐で使用しています。

当然誤差(電波悪い場所では20〜30m)があるので細かくは読めません。

あと、GPSは衛星からの電波が入らないとただの箱で、今まで植林地内で全く使用できなかったことは1〜2度で、むしろ雨など天気の影響が大きいようです。

沢は空が開いておらず入りずらい。

高価だがGPSには、地形図が内臓された機種もあり、これを使用するば、地形図に線を引く必要がなく便利です。

基本は地形図・コンパスで、補助でGPSを持っていますが、地形図が完全に読めるようになればGPSは要らないかもしれません。








P928で仕事道を探すが無いようであった。


          
          
         P928


ピークからは尾根が細くなり、はっきりした道になった。












  P928付近 ここから踏み後がはっきりする


標高1150m付近から、枯れたヤブが現われ展望が良くなった。

M−Kさんによればヤブにはダニがついているとのことである。









 
  標高1150付近 短い枯れヤブを抜けた位置


短い枯れたヤブを過ぎると左側がガレた場所に出て、鍋割山頂の小屋が見えます。

この付近から草原・低木林相に変わり稜線が近いことを感じます。








    標高1150付近 左斜面崩壊位置




気分のよい場所なので、ゆっくり歩きたい雰囲気です。










    
     標高1250m付近稜線が近い


一般道に合流する位置は、ピークではなく、なだらかな尾根の下側です。

12時30分着、所要時間は取付きから2時間30分でした。

稜線に出て、目標は達成された気分になりましたが、鍋割山に向かいます。






  標高1300m稜線との合流位置(赤テ−プあり)





山頂13時着。

人が少なく、ベンチで昼食です。

小屋で昨夜、クリスマスパーティーをやったらしく、その残骸が残っていました。





おなじみ鍋焼きうどんの鍋割山荘
(昨夜はクリスマス会があったらしい)




今日はコンロが無いので小屋の味噌汁と稲荷ずしです。

味噌汁は具が多く、  グーです。

食事後は、鍋割峠方面に下り、オガラ沢からユーシンへ向かう道を確認し山頂に戻り、小丸から二俣に下るので、もと来た道を戻ります。




     
       具が多い味噌汁


途中の小丸では、ユーシンに下る「小丸歩道」を確認しました。

明確な道ではありませんがうっすらした踏み後がついており、P1000mを通り鍋割沢へ下っていることがdnさんのHP「ドブ鼠徘徊記」にも書かれています。

ユーシンはかなり下です。



       小丸から二俣への分岐


このコースを歩くためには、二俣から小丸に登り小丸歩道でユーシンへ、登り返しはオガラ沢から鍋割山に戻らなければならず、厳しいコースになります。 
もう少し、日の長い時期でないと私の体力では不可能です。


小丸から二俣への下りはじめは、天気のいい日は秦野市街地に飛び込むように下りますが、今日は曇が多くかすんでいる。


植林地の急坂をドンドン下って行く、登りは使用したくない植林地が多い尾根だ。

二俣からは、旧登山訓練所の前を通り県民の森へ戻ったが、昔、講習をここで受けたことがあり、今は荒れ果てた哀れな姿になっていた。



    旧登山訓練所、今は哀れな姿に


M−Kさんご推薦の「ミズヒ沢左岸尾根」はすばらしい尾根でした。M−Kさんありがとうございました。

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