【日 時】 | 2007年2月17日(土) 単独 晴れ・曇り |
【コース】 | 自宅7:00 〜 平野に駐車8:40 8:50 〜 峠 9:00 〜 高指山 9:20 〜 富士岬平 9:40 9:45 〜 西群馬幹線259鉄塔 10:10 〜 301管理道入口 10:20 〜 佐久間東幹線301鉄塔 10:45 〜 バラシマ林道 11:05 〜 佐久間東幹線300鉄塔 11:35 〜 バラシマ林道11;45 〜 切通橋12:10 〜 (金山第一歩道調査) 切通橋13:05 〜 日陰橋13:10 〜 切通峠 14:10 〜 平野車 14:35 〜 自宅 17:10 |
【資 料】 | 2万5千分の1地形図 「御正体山」」・「林班図」・HP青空に雲が光る「新年はふらつき西丹沢」 |
【始めに】 | 前回は、丸尾山の尾根にある西群馬幹線264から、山伏峠方面へ鉄塔を順番にたどり、西群馬幹線264〜261号、佐久間東幹線は、同じく297から299号までを歩いた 今回は、その続きの、佐久間東幹線300・301を歩く。 また、山伏峠を起点として世附山に入る場合に、馬印へ早く下ることが出来る管理道を探すこと。 そして、昭和7年の旧版地形図に出ている「金山歩道」(切通沢橋から東丸・西丸の鞍部を山越えて金山沢へ下る)を探すことも兼ねている。 先日の春一番の嵐で、北側の雪がすべて消えており、登りでは汗をかく春をおもわせる山でした。 |
カシミール3DとハンディGPSを使用して作成した「GPS軌跡」のページです。軌道が切れたり飛んだりしていますが、
修正してありません。そのような場所は、衛星の電波を受信できない杉林のような場所です。
また、軌道は、1分隔で記録しております。また、画面の大きさに合わせて縮小していますので、
正確な縮尺はわかりませんがおおよそ25000分の1程度です。
青・・・・西群馬幹線 黄緑・・・・佐久間東幹線
赤軌道・・・・前回(2/3) 緑軌道・・・・今回(2/17)
佐久間東幹線302鉄塔・西群馬幹線260鉄塔は想定位置です。
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第87号)
林班図
青・・・・西群馬幹線 赤・・・・佐久間東幹線
佐久間東幹線302鉄塔・西群馬幹線260鉄塔は想定位置です。
金曜日は、早く帰宅し準備をしたので、翌朝は予定より早く7時に家を出発することができた。
準備といってもザックの中身は、いつも同じ物が入っており特段無いが、明日使う2万5千の地形図を、コンビニでコピーし、磁北線を入れることがいつもの仕事となっている。
また、歩くコースを地図に落とし家に置いておく。
前回は、丸尾山の尾根にある西群馬幹線264鉄塔から、北側の山伏峠方面へ鉄塔を順番にたどり、西群馬幹線264〜261号、平行して走る佐久間東幹線は、同じく297から299号まで、計6本を訪ねた。
切通峠北側の峠
今回は、その続き、佐久間東幹線300・301を歩く。
また、今回は山伏峠を起点として世附山に入る場合に、馬印へ早く下ることが出来る管理道を探すこと。
そして、昭和7年の旧版地形図に出ている「金山歩道」(切通沢橋から東丸・西丸の鞍部を山越えて金山沢へ下る)を探すことも兼ねている。
バラシマ峠 平野への道
旧版地図には、金山歩道が金山沢に下った場所に建物跡があり、これがもし、製材所であれば、平野の人々が駄賃付けの道として利用したことが想像される。
また、切通沢橋からこの歩道を使えば、大棚橋、水ノ木橋、菰釣橋を大周りせず、金山沢の上流部へシートカットすることができ、平野の人々が金山沢方面で山仕事する時に利用したことも考えられる。
富士岬平
(余談)
昭和7年の旧版地形図
◎この道がもし、富士見峠や織戸峠のように、古くから仕事道として頻繁に利用されていれば、(仮称)金山峠と呼びたい。
◎「世附山五つの峠越え」
日帰りではキツイが、世附山を横断コースとして、二本杉峠から地蔵平に下り、富士見峠・織戸峠を越え、水ノ木へ出て、(仮称)金山峠に登り切通沢橋に下る。さらに切通峠を越えて平野へ出る。(山神峠入らないのが残念。)
◎世附山消え行く峠、ベスト10
他にもそれぞれ意味を持つ峠がある。
峠の専門店「峠のむこうへ」さんをまねて、ベスト10を選定すると。、
*世附山の範囲は、丹澤湖より上流の世附川流域とします。
○城ヶ尾峠 (道志では、信玄屋敷)
○二本杉峠 (道志では、鞍骨峠)
○切通峠 (山中湖側では吉政峠)
○山神峠 (霊気漂う、山神社がある)
○峰坂峠 (明治大正期に盛んであって、水ノ木から駿河小山への駄賃附けの峠道)
○世附峠 (湖に沈んだ旧世附部落から一番近い街「駿河小山」へ行く峠道であった)
○明神峠 (山中湖湖畔の部落から一番近い鉄道のある街「駿河小山」への峠道であった)
○悪沢峠 (駿河小山から水ノ木への古い峠道)明治・大正期までは、駿河小山から悪沢峠を越え、世附川に下り、悪沢・ 山神沢を詰めて,山神峠から水ノ木に直接下る道があった。
○富士見峠 廃村となった大又部落と水ノ木を結んだ峠道
○織戸峠 同上
上記の峠道のほとんどが、今は廃道同然で歩く人がいない。今も一般道として歩かれている峠越えは、世附峠・切通峠・明神峠のみ。
上記以外の峠には、
●三国峠(綱峠)
●バラシマ峠(茨島峠)
●ブナ沢乗越(盗伐ブッコシ)
●忘路峠
●大滝峠
●毛出シ峠
●大タルミ(菰釣山と大栂の鞍部)
●(仮称)金山峠(西丸と東丸の鞍部)等がある。
前記同様に上記の峠道も、今は廃道同然で歩く人がいない。一般道として歩かれている峠は、三国峠のみ。既に消えてしまった道もあるが、さらに時間が経過すると消えてしまう道がたくさんあるだろう。
余談が長くなってしまったが、7時に家を出て、平野のグランド下に車を置いて出発した。(GPS地図参照)
今日は、山伏峠側の佐久間東幹線301.300鉄塔を訪ねるため、切通峠でなくその北側の峠へ出る。
峠へは、休業中のペンション前を通り、その奥にあるグラウンド左側の道を10分登る。
一般道にある西群馬幹線259鉄塔
今日は、晴れて富士山が綺麗に見えているが、雲が多く夕方からは雨が降る天気予報なので、早めに下山する。
この山域は、交通が不便な場所で、土曜日でも歩いている人がいない。
301管理道入口
高指山を下るとバラシマ峠で、世附側はバラシマ林道へ、平野側は大和別荘地に、それぞれ下る道が付けられている。
明るい山中湖・暗いすり鉢の底の世附、そのイメージは対象的だ。
301鉄塔への管理道
富士岬平を越えると、前回行っていない、西群馬幹線260鉄塔管理道がある。
しかし、この鉄塔からは馬印に下ることが出来ないので今回もパスをする
次に佐久間301鉄塔に行く管理道とベンチがあるが、その先にある西群馬幹線259鉄塔に寄っておく。
訪ねた鉄塔は、すべてGPSで位置を記録しているので、GPS地図の鉄塔位置は正確です。
ベンチに戻り301鉄塔へ向って、手入れされた道を下って行く。
佐久間東幹線301鉄塔
標高差200mを下りると、すばらしい展望の301鉄塔に着きます。
301と書かれた大きな黄色の看板が設置されており、西丸は近すぎて全体の感じがつかめない。
その次は、300鉄塔へ行く黄色の道標に従い隣の尾根に移動します。
下って行くと水の無い沢に出て、沢を少し下って、また山道ですが、ここも道標がしっかり設置されており、道標に従えば迷うようなことはありません。
沢の最初の一滴である湧水の場所がありました。
301から300への道(沢を越える)
そこから尾根と沢を幾つか越えて、大きなバラシマ沢を板橋で渡り、パラシマ林道に出ました。
林道に出た場所には、西群馬幹線260と書かれた黄色のプラ杭と301と書かれた道標があります。
バラシマ峠に登った際に、このプラ杭を見て入ってみようかと思いましたが、行き先が分からないのでやめました。
バラシマ林道上部(今は車は通行できない)
バラシマ林道を切通沢橋方面に下って行くと、すぐに300鉄塔入口を示す道標と単管パイプの階段があります。
階段を登り崩れやすい沢道から、電線のために伐採された尾根の道に移り、その先には佐久間東幹線300鉄塔がありました。
バラシマ林道の300鉄塔管理道入口
300鉄塔下も299号鉄塔同様に展望が抜群で、西丸の緩やかな稜線、ピラミット形の凛とした東丸がよく見えています。
300鉄塔から西丸
管理道の次の行き先は、隣の尾根にある佐久間東幹線299号鉄塔線、西群馬幹線262号に向って下ってしまい、300鉄塔と同じ稜線上にある261号鉄塔に向かう管理道はありません。
300鉄塔から凛とした東丸
前回261鉄塔に国境尾根から下った際に、300号に下る管理道を探しましたがやはりありませんでしたので、この稜線上には、管理道はありません。
これからは、バラシマ林道にもどり、丸尾山の帰りに探しておいた金山歩道入口をさらに奥に入って、道が西丸・東丸へ向かうことを確認する予定です。
300鉄塔から 301と大棚ノ頭
水ノ木に向け林道を歩きながら、何故この道はこんなに荒れているのだろうかと考えていると、西丸側からの大きな沢が林道を分断していました。
その場所を過ぎると林道は綺麗に整備されており、しばらく歩くと切通沢橋でした。
分断されたバラシマ林道
切通橋から50m下ると金山歩道入口があり、倒れたカーブミラーが目印となっています。
取り付きは小さな沢で、明確な道ではありませんが、少し入るとすぐ左側に道があります。
尾根を直登せず尾根先端を巻いて行きます。
水の無い沢に出会うと道がなくなり、その沢の右手の尾根に上がってみましたが、尾根上には道はありません。
金山第一歩道入口?(切通橋付近)
戻って林班図を見ると、金山歩道は先ほどの沢を渡るようです。
戻り対岸を探すと、対岸に明確な道がありました。その先のガレた場所には橋が架けられ、カヤも刈られています。また尾根先端を廻りこむと、道が二つに別れます。
一つはカヤが刈られた尾根直登の道、もう一つはトラバースの道です。金山歩道はトラバース道です。
ここまで来て金山歩道であることに確信が持てたので、今日はここで戻ります。
ここから稜線までは近いようです。
金山第一歩道から西丸・東丸への道(稜線は近い)
(余談) 将来計画 「捕らぬ狸の皮算用」
次回は、ここから鞍部に出て、東丸と西丸に登りたいと思います。
その2は、鞍部から金山第2歩道で金山沢に下り、山伏歩道で棚沢ノ頭に戻る。
その3は、棚沢ノ頭から山伏歩道で金山沢に下りて、樅ノ木林道からビリ沢歩道で国境尾根に登り山伏峠に戻る。
その4は、ブナ沢乗越から世附側に下り、地蔵平に出て城ヶ尾峠に戻る。
その5は、大滝峠から通行止めの旧東海自然歩道を歩く。
プランは沢山出来ますが、実行することは大変です。
将来計画を持ちながらゆっくりやっていきます。
約1時間、金山歩道を探しました。
切通沢橋に戻り、稲荷ずしとテルモスのお茶で昼飯にしました。
ここから1時間で切通峠に登ることができるので、夕方からの雨は避けることができそうです。
切通峠には簡単に着きそうに思いますが、これが意外と長い登りでした。
切通峠への道(駄馬も通った峠道)
峠の途中から振り返ると、世附の山並みが幾重にも重なり、特にこの2回の鉄塔歩きでその広さを実感しました。
丹沢にもこんなに広く静かな場所があるとこを、知っている人は少ないかも知れません。私もs-okさんのHPを訪れなければ知ることができませんでした。
明るい平野のグランドに出る
切通峠から、山中湖側に出るといつも感じることは、明るく開けた山中湖、すり鉢の中の世附です。この稜線を挟んで対比は、陰と陽の違いがあります。
今回前回で歩いた丸尾山から北側の鉄塔の中で、一番見晴らしの良かった鉄塔は佐久間東幹線299号です。ここからは、右側に丸尾山、正面は東丸・西丸、その裏に大栂とよく見えました。