高指山・西群馬幹線・佐久間東幹線


【日 時】 2007年2月3日(土)  単独   晴れ      
【コース】 自宅8:10 〜 平野駐車場10:10 10:20 〜 切通峠 10:40 〜 西群馬幹線264鉄塔・佐久間東幹線297鉄塔10:50 〜 佐久間東幹線298鉄塔 11:42 〜 西群馬幹線263鉄塔 12:05 〜 西群馬幹線262鉄塔 12:30 〜 佐久間東幹線299鉄塔 12:40 〜 西群馬幹線261鉄塔 14:07 〜 高指山 14:30 14:30 〜 峠14;50 〜  平野駐車場15:10 〜  自宅17:50  * (西群馬幹線263鉄塔で昼食12:45〜13:05)
【資 料】  2万5千分の1地形図  「御正体山」」・「林班図」
【始めに】 西丹沢の鉄塔銀座を歩いて来ました。
昨年、山伏峠から三国峠の間を歩き、随所にあった鉄塔管理道が気になっておりました。
今回は、水ノ木へのアプローチとして使用できる道を探すことや西丸・東丸を見ることも兼ねました。

(注意)
鉄塔管理道には、鉄塔番号が書かれた黄色の標識が設置されておりますが、崩壊地もあり通行には注意が必要です。
また、管理道に仕事道も交錯しており、読図により現在位置を想定し、適切なルート選択が必要です。


GPS軌道

カシミール3DとハンディGPSを使用して作成した「GPS軌跡」のページです。軌道が切れたり飛んだりしていますが、
修正してありません。そのような場所は、
衛星の電波を受信できない杉林のような場所です。
また、軌道は、1分隔で記録しております。また、画面の大きさに合わせて縮小していますので、
正確な縮尺はわかりませんがおおよそ25000分の1程度です。


             黄緑色・・・・西群馬幹線  青・・・・佐久間東幹線  確認した場所


この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第87号)



林班図





金曜日は、帰りが遅くなり、早朝の出発は無理な状況です。

昨年、菰釣山から三国峠を歩いた時に、山伏峠から切通峠の間に鉄塔管理道が沢山あったことが気になっておりました。春さんによると、鉄塔番号や管理道が書かれた東電作成の図面の入手は困難とのことです。
また、春さんの「送電鉄塔物語」がWeb化され、当方ののHPに、西群馬幹線・佐久間東幹線の鉄塔管理道の入口が書かれていると紹介して頂いたこともあり、管理道の入口だけでは、中途半端なので鉄塔番号と管理道のつながりを調べてみることにしました。

時間がかかりますが、内容が中途半端にならないように最後まで頑張ります。

切通峠手前グランド付近


歩いている内に、@水ノ木に下る道A静かなブナ林B展望の良い鉄塔下ポケットパークなど、新発見があることを期待して、だいぶ遅い時間に家を出ました。

今日は小山町からスムーズに明神峠への道に入ることができ、入口には「雪道のため通行注意・チェーンが必要」との看板がありましたが、降雪から時間がたっており、標高1000m近い明神峠や三国峠でも、雪は路肩にあるのみで問題なく通行することが出来ました。

今日も、三国峠を下る途中で車を止め富士山の写真を撮ってしまいました。ここから見える富士山は、いつもあきない美しい景色です。
パノラマ台には、朝日の富士をねらった多くのカメラマンが、ひと仕事を終えて雑談中でした。
平野に下り、前回より奥の切通峠下に駐車し、峠に向かいました。
切通峠

今日の予定は、丸尾山の尾根にある、西群馬幹線264鉄塔から山伏峠側にある、西群馬幹線と佐久間東幹線の鉄塔を順に、時間まで歩くことです。

用意した地図は、地形図・林班図「第2次国有林野施業実施計画図(全4葉)第2葉東京神奈川森林管理署(東京神奈川102〜142林班)2万分の1」です。

2万5千分の1地形図の西群馬幹線の位置が相違していますが、佐久間東幹線の位置はあっています。

林班図は、西群馬幹線・佐久間東幹線とも正確ですが、一部に現地にない送電線が書かれています。

水ノ木に下りる道
途中から別れ西群馬幹線264にトラバース


林班図には、「森林管理道」や「林班界」の標識など、山を歩くときに役立つ情報が書かれておりますが、森林管理道(歩道)は、道形はあるもののガケ崩れで歩けない道もあり、注意が必要です。

鉄塔管理道は整備され、また、鉄塔番号が書かれた標識がしっかり設置されており、鉄塔番号さえわかっていれば、迷うことはありませんが、道が崩壊した場所もありますので、注意して歩く必要があります。

いつもながら切通峠には、あっと言う間に着いてしまいます。今日は、峠から西群馬幹線264と書かれた黄色の道標に従い水ノ木に下って行きます。

西群馬幹線264付近から
歩いた鉄塔群・手前263・後262・奥261

世附側の北斜面には、雪が残っており、水ノ木に下る道が急斜面に変わる場所には、「丹沢湖」と書かれた手書き道標はありますが、264へはそのまま直進します。

トラバース道を進むと264鉄塔の下に出て、尾根先端を回り込むと丸尾山へ向かう三国林道に出ました。林道先には佐久間東幹線297鉄塔があります。

南側に、明神峠方面の鉄塔群が見え、三国林道や水ノ木幹線林道からの管理道が付いているようです。

土沢上流の一ノ沢・二ノ沢・三ノ沢沿いの森林管理道(歩道)や鉄塔管理道、そして、その組み合わせを調べて見るのも面白そうです。

西群馬幹線264付近から
明神峠方面


西群馬幹線264は、世附山のすばらしい展望で、鉄塔下はポケットパークです。暖かく天気の良い日に、ゆっくり昼食や昼寝をしてみたくなる場所です。

元の道を戻る途中に、佐久間東幹線298と書かれた道標があり、谷を一つ越えたとなりの尾根にある鉄塔に向かう管理道です。

地形図を見ると道標の示す尾根を下れば、切通峠からの一般道に合流し、沢まで下るようです。

急坂を下ると道に合流し沢に着き、すぐに大棚沢林道支線に出ます。


水ノ木に向け下る


林道をしばらく下ると分岐で、298へは、水ノ木方面ではない林道に入ります。




水ノ木に向かい林道に下りた


しばらく林道を歩き尾根を回り込んだ先にある、二つ目の鉄梯子を登ると佐久間東幹線298鉄塔下です。

林道の終点には、車が止まっており、その先の植林地からチェーンソーの音が聞こえます。


佐久間東幹線298

北側の谷を挟んだ上の高い位置に、佐久間東幹線299鉄塔とその左隣には、西群馬幹線262鉄塔が見えています。

佐久間東幹線298から、西群馬幹線263へは標高80mを登ります。

そこから鉄塔管理道は、今度は谷を越さず稜線方向に一度戻りますが、稜線まで戻らずに、途中からトラバースして262に向かいます。


次に行く西群馬幹線262左
右佐久間東幹線299鉄塔


トラバース道から気持ちのよい尾根上を歩いて行くと、西群馬幹線262です。

鉄塔は斜面に建っており、鉄塔下は傾斜しています。

同じく隣の佐久間東幹線299もガケ上で、西丹沢の展望台としては、この付近で最高の場所にあります。

世附山の先に、檜洞・蛭ヶ岳方も見えます。


西群馬幹線262への道


佐久間東幹線299鉄塔から、尾根上を切通沢橋に向かう道はありませんでした。

西群馬幹線262に戻り、風の当らない場所で、テルモスのお茶と稲荷寿司で昼食にしました。

時間は12時45分です。
西群馬幹線262から263を振返る
すぐ下には林道があった。


戻る途中に管理道が、谷を二つ越えた先にある佐久間東幹線300に向かって下っています。

同じ尾根上には、西群馬幹線261もありますが、林班図には、二つの鉄塔を結ぶ管理道が書かれておりません。

現地にある可能性もありますが、二つの鉄塔は離れており、無い場合はバラシマ林道に下りてから、さらに先にある佐久間東幹線301まで登り、大棚ノ頭と高指山の中間の稜線出ることになります。

今日は、稜線に戻り西群馬幹線261鉄塔に行って終了にします。
西群馬幹線262から同じ尾根上にある。
見晴らしのいい佐久間東幹線299

佐久間東幹線299から
右エアリア丸尾山・左P1007丸尾山
佐久間東幹線299から
右・西丸と佐久間東幹線300
佐久間東幹線299から
椿丸・世附権現山

(余談)

東京電力が発行した「Energy Way」(100万ボルト送電線)というパンフを読みました。

その小誌には、
@電気の安定供給を支える新しい電気の道(100万ボルト送電線)
A100万ボルト送電を支える最新の設備
B南北と東西に走る100万ボルト送電線
C培われた豊富な送電線建設実績をもとに建設される100万ボルト送電線
D100万ボルト送電線を支える新技術とコストダウンへの取り組み
E自然と調和し、景色に溶け込む送電線
F100万ボルト昇圧のための変電所

7つの項目に渡り書かれておりました。

読んだ感想は、
@いつも当たり前のように使っていた電気ですが、発電所で作られ幹線鉄塔で各変電所に送られ、そこから電柱で各家庭に送られていることを実感しました。(西群馬幹線鉄塔と自分の家の電気が結びついた)

A100万ボルト送電線を可能にする、新しい設備や機器の研究や実証実験。

B山の中で行われる大型の鉄塔建設。

C自然に配慮した景色に溶け込む送電線等

たいへん勉強になりました。今後は鉄塔をよく観察するようになると思います。

佐久間東幹線299から
 切通沢橋方面に下る道は無かった
一般道に戻る道には、けものの足跡 一般道に出る




稜線に戻り一般道を高指山に向かいます。

途中には、平野に下る道が2本あります。高指山の登りにかかる頃、西群馬幹線261と書かれた道標があり、管理道は山頂をトラバースして、261に下る尾根に出るようです。

尾根の上に出ると、綺麗なブナ林の中を下っていきます。尾根が細い場所は、左側を大きく迂回して尾根に戻ります。

尾根に戻った鞍部から、ゆるく登った先標高1100mのピーク下に、261鉄塔がありました。
西群馬幹線261に向かう静かなブナ林

鉄塔は、かなりの斜面に建っており、ポケットパークではありません。

そのかなり下には、佐久間東幹線300が見えていますが、鉄塔周辺を探しましたが300鉄塔に向かう道はありません。

1100mピークに戻り、分岐する尾根上でも300鉄塔に向かう道も探しましたが、やはりありません。

時間は14時30分、今日はこれで終了です。
西群馬幹線261から
佐久間東幹線300と三角形の東丸


稜線に戻る途中にあるガレ場には、安全のため単管パイプで道が造られています。

さすが大企業の東京電力さんで、しっかりと手入れされており立派です。

稜線に出た所には、天竜南線248鉄塔がありました。この送電線は西群馬幹線261鉄塔から分岐されています。

カヤト原の高指山に出ると山中湖・富士山の美しい景色です。
りっぱな管理道


残りのテルモスのお茶とチョコレートを食べながらゆっくり景色を楽しみました。

今日は、切通峠の一つ手前にある道で平野に下りました。

V字に削られた登山道を下ると、あっという間にグランドに出てしまいました。廃業したホテル下の駐車場所はすぐでした。

切通峠よりこちらの方が早く稜線に出るかもしれません。

早く下山できたので、山中湖村の図書館に寄ってみようと思い湖畔まで出ましたが、図書館は湖の対岸で、閉館までは時間も少ないので、籠坂峠を経由して小山町から長い帰路につきました。
高指山の手前に出る

天竜南線148
(天竜南線は西群馬幹線261から分岐)
高指山 平野の休業中ペンションに下る
車はすぐしたに駐車


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