ヤマオダマキ
【日 時】 | 2006年6月25日(日) 2人(Hさん) 曇り一時雨 |
【コース】 | 自宅 4:30 〜 道の駅「どうし」 6:30〜 西沢林道駐車 7:25 〜 沢 7:50 8:00 〜 ブナ沢乗越 8:20 8:30 〜 中ノ丸 9:05 9:15 〜 城ヶ尾峠 9:55 10:00 〜 P1144峰 10:45 10:55 〜 モロクボ沢ノ頭11:10 11:15 〜 畦ヶ丸 11:30 12:30 〜 バン木ノ頭 13:20 13:25 〜 休憩 13:55 14:00 〜 P1278峰14:25 14:35 〜 白石峠14:50 15:00 〜 休憩 15:25 15:30 〜 大群山登山口駐車場 16:30 |
【資 料】 | 2万5千分の1地形図 「御正体山」「中川」「大室山」 ・ 「昭文社 山と高原地図28 丹沢」 |
【始めに】 | 甲相国境紛争が発生した尾根を、2月22日には籠坂峠〜世附峠の間を、5月5日には三国峠〜菰釣山の間を歩きました。 今回は、その続きであるブナ沢乗越〜白石峠の間を歩いて見ました。 梅雨の合間をねらった山で、途中で雨に降られましたが、雨具を着る程の雨ではなく、山伏峠〜菰釣山の間と同様に、ブナ林が綺麗な国境尾根を十分満喫して来ました。 HPの表題に書いてある「ブナ林の静かな山歩きが好きな・・・・・・・・」 そのままの山歩きが出来たと思います。 「ブナには、白い霧がよく似合います」 |
カシミール3DとハンディGPSを使用して作成した「GPS軌跡」のページです。軌道が切れたり飛んだりしていますが、
修正してありません。そのような場所は、衛星の電波を受信できない杉林のような場所です、また、軌道は、
1分隔で記録しております。また、正確な縮尺はわかりませんがおおよそ50000分の1程度です。
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第87号)
登山口
今日は、長い山歩きのため4時に起床し、4時30分に家を出ました。
寒川で神川橋を渡り、厚木から七沢に出て、宮が瀬湖・鳥屋を過ぎ道志方面に入ります。
県境の両国橋を渡れば、人口2,000人の山梨県南都留郡道志村です。
「道志は七里」言われているように、横に長い部落が続きます。
次回の国境尾根は、大群山から鐘撞山に伸びるカヤノ尾根を歩く予定です。
大群山へは、標高差が1,100mある久保のつり橋から登って見ようと思っています。
次回のためにつり橋の位置を途中で確認しました。
ブナ沢乗越
今日は、Hさんとの待ち合わせは、道の駅「どうし」です。
Hさんは、渋沢なので、駿河小山から三国峠を越えて山中湖に下り、山伏峠からです。
集合時間が6時30分なので、店はまだ開いておりませんが、バイクツーリングを楽しむ人が多くいます。
途中でつり橋を探したので、2時間かかりましたが、まっすぐ来れば1時間30分で来れそうです。 でも道志は遠く感じます。
「道志の湯」の少し上にある広い駐車場に車を置いてから、道の駅に戻り道志の森キャンプ場へ入ります。
前回は、西沢林道に入ってすぐ別荘地の先に車を置きましたが、今日は林道を入れる場所まで行きました。
西沢が二俣に分かれる少し先の沢を渡った場所に、クサリゲートがあり終点です。
林道は、尾根を巻き左側の沢に沿って進み、次に沢を渡った場所から登山道が始まりますが、林道はまだまだ先に続き最後は水晶橋に続いているようです。
緑の中に映えるオレンジの山つつじ
山道に入り、沢に沿って進みそのうち沢の中を歩くようになります。
沢は源流部の雰囲気になり、本流が右に大きくカーブする二俣から、左のガレ沢をツメるようになります。
そのガレ場を登り切った先にブナ沢乗越があります。
下りの目安は「白板の道標」ですが、何も書かれておりません。
中ノ丸手前分岐(道志ノ森キャンプへ)
ここから城ヶ尾峠までには小さなピークが4〜5ヶ所あります。
P1229峰から下って登り返した中ノ丸手前のピーク(左写真)には、道志の森キャンプ場に下る道があります。
M−Kさんは、道志の森キャンプ場からこの稜線で出て、菰釣避難小屋まで歩かれました。
中ノ丸過ぎてからも峠までは結構アップダウンがあり疲れます。
木が伐採された城ヶ尾山を下ると城ヶ尾峠です。
城ヶ尾峠
武田軍は、犬越路を越えて小田原に入ったという説もあります。
甲斐国中から小田原を攻めるに、犬の群を引き連れて月夜野(辺境とはいえ小田原領)まで下り、神ノ川を遡り峠を越え中川に至るとは甚だ不合理な経路である。又、犬に先導させる理由もない。寧ろ、犬に先導させたとて馬で越せる峠ではない。甲陽軍鑑にも逸話が無い。甲軍の経路については甲斐国史や新編相模國風土記の記述も若干混乱しているが、城ヶ尾峠の三ヶ瀬古道か切通峠を通ったと考えるべきである
城ヶ尾峠は、信玄が立っていたと考えるだけで楽しくなる峠ですが、寂しくたたずんでいます。
神奈川県・山梨県さん案内板の設置を検討してください。
「城ヶ尾峠は、正平7〜8年(1352〜1353)足利尊氏に追われた新田義興は山北町にあった同じ南朝方の河村城に逃げ込むも、大軍の攻勢に耐えられず箒沢 から登って城ヶ尾峠付近に城を築きなおも応戦した。 しかし、散々に敗れ、義興は峠を越えて甲斐から越後へと落ちていったという。 この時に城を築いたこ とで城ヶ尾峠の名が残っているともいわれている。」
畦ヶ丸避難小屋
大界木山(ダイカイギヤマ)面白い山の名前です。甲相の国境(クニサカイ)を示す「大木」があったのでしょうか?
モロクボ沢ノ頭までは、4つのピークがありなかなかしんどいです。
その途中に「忘路峠」があります。「路を忘れる峠」・・・・「痴呆峠」?
忘路峠を下った先には、恋路峠(越路峠)があります。恋の路の峠これは美しい名前です。
ここは、峠の専門店「峠のむこうへ」さんのHPを訪ねてください。
白石峠への途中
今日は、ブナ沢乗越で単独の登山者とすれ違ったのみです。
畦ヶ丸山頂には、数人の人がいました。
少し暗いですが、畦ヶ丸避難小屋の中で、1時間ゆっくり昼食を取りました。
モロクボ沢ノ頭まで戻り、後半の白石峠までの国境歩きです。
白石峠までは約2時間、そこから車を置いた駐車場までは、1時間10分のコースタイムです。
白石峠
雨が降ってきました。
長く続くようであれば、バン木ノ頭から横浜市野外活動センターに下り、林道を道志の湯まで歩くと決めていますが、幸い樹林帯のため雨具を着けることもなく、30分も歩くとバン木ノ頭です。
乳白色のガスは、ブナ林をますます幻想的にします。
昨年の同じ時期に、「弥七沢ノ頭」に登りましたが、そこでも乳白色のカスが漂いブナ林が幻想的でした。
この景色は、身体になじむような心地の良い私の原風景かも知れません。
道志の湯分岐
白石峠までの間は、一部に植林地もありますが、おおかた自然林の続く稜線で、ブナ沢乗越〜モロクボ沢ノ頭間のような小さなピークの登降もなく、シャガクチ丸・水晶沢ノ頭ともにゆったりした山道が続きます。
白石峠はピークで、峠の雰囲気はありません。
白石沢をツメた白石峠は稜線でも白い石があります。
白石沢の隣には水晶沢があり、白石沢・水晶沢この付近で水晶が取れたのでしょうか。
道志水源林
25000分の1地形図に記入されている、白石峠から湯花ノ沢に沿って道志の湯に下る旧道は、「経路荒廃」で歩けません。
道志の湯に下る新しい道は、白石峠から加入道山へ12分登った場所から、加入道山の支尾根をトラバースし尾根に乗って下ります。
道志の湯から大群山登山口
途中から沢に下り、東屋のある場所で旧道と合流しますが、また、沢に沿った旧道と離れ、尾根上をゆっくり進みます。
登山口駐車場
横浜市道志水源林「森林記念植樹地」の中を歩き、車を置いた駐車場の少し上の林道に出ました。
道志の湯
時間は16時30分。帰りが遅くなってしまいますが、道志の湯で汗を流して行きます。
その後西沢林道で車を回収し、Hさんとは道の駅で別れました。
横に長い「道志の七里」を通り、帰宅の長いドライブが始まります。
あとがき
大山・表尾根から始まる「丹沢の稜線」はどこが始まりで、どこが終点なのかは、不明ですが、白石峠から西側(菰釣山方向)は、歩いたことがありませんでした。
甲相国境紛争の発生した同じ地域なので、現地見分などといい歩いているが、日帰り3分割でほぼ終了した。
残りは、「不老山〜駿河小山駅」「大群山〜神ノ川キャンプ場(カヤノ尾根)」となりました。
国境を歩いた感想は、ブナの自然林が多く、下草の植生がしっかりした地域であること、静かな山歩きが楽しめ場所であることです。
国境見分の感想は、「山中湖村史」に書かれている、平野村側の立場で書かれた「甲相国境紛争」を読んでからにしたいと思います。
平野村から切通峠を越え水ノ木に入る方が、世附から入るより時間が短いかも知れません。
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